【VTuberは、ぽこピーだけ見てればいい】②

【 ➁ 月ノ美兎:88点 】
【 活動開始:2018年2月8日 】
【 チャンネル登録者数:81万人 】
【 直近再生回数(平均):21.6万回 】


【 概要 】
 VTuber事務所の最大手「にじさんじ」の顔とも言える超大型VTuber
広い人脈を築いていて、どこ所属の何系VTuberを推していても彼女には必ず行き当たる。
優しく真っ当な人格、同業者すら感化させるカリスマ性にリーダーとしての器、常識的な感性、狂気じみた笑いのセンス、業界いちの配信技術・トークスキル等ありとあらゆる物を備えている怪物。
ぽこピーとは初期から付き合いがあるが直接的なコラボの回数は少なく、「ぽんぽこ24」という24時間耐久配信で絡むのが主である。

ぽんぽこを可愛い妹(の一人)、ピーナッツくんを絡み辛くて面倒臭い奴と捉えていて、二人の扱いには結構な差がある。


【 業界の牽引者へ 】
 VTuber界隈の最大組織「にじさんじ」と言えど、所属するVTuberの現状には結構な差がある。
上手くいっていない例だと古参でありながら登録者数は10万人、配信の再生回数は毎回1万回前後、と言った具合だろうか。
月ノの登録者数81万、毎配信20万再生前後、というのは他のVTuberと一線を画す数字である。数字上彼女クラス、もしくはそれ以上を記録している者は皆他とは別格で、ずば抜けた何かを持っている。

 月ノの活動は主に配信だが、相方も居ない、叩き台もない状態で二塁打三塁打級のボケを延々量産する様子を見ていると、こいつには誰も勝てないな、と思う。
私の最推しは「ぽこピー」だが、配信ではどちらも彼女の足元にも及ばない。
こと配信という舞台の上で延々と一人芝居を続けるスタミナが、他の者より圧倒的に多い。ザラついた声に少々悪い活舌、垢抜けない雰囲気が絶妙なハズしになっていて、親しみ易さも申し分ない。

 あらゆる適正を兼ね備え、様々な運に恵まれた特別な存在、というのがどの業界にも一人はいる。VTuber界隈だと彼女がそうで、中の人はこの仕事に就くために生まれて来たのだ。
若さや一時的な中毒性を売りにしていない事から、10年単位の長期的な目で見ても先々までこれ一本で食っていけるだろう。女子高生という設定は使えなくなるが、彼女の場合特に影響はない筈だ。

人気商売は先行逃げ切りが必勝パターンだが、VTuber界の最古参は一人、また一人と姿を消しつつある。
実力・人脈・人気から見て、キズナアイの引退後は彼女の時代である。
VTuberの数自体が飽和状態となって久しい昨今、彼女の牽引する業界のこの先がどのように形作られていくのか、私はとても興味がある。


【 対象年齢 】
ちなみに私は彼女の事が全く好きではない。
立場をいい事に時折見せる横柄で攻撃的な態度や、自分一人で楽しくなってキャンキャンはしゃいでいる様子は若い陰キャ女子特有の痛さにまみれていて、とても見ていられない。
わざとらしく落ち着いた調子で早口にボケ続ける様子も「わたくし冷静なまま狂ってるんですの、面白いでございましょう?イケてるでございましょう?」という自己陶酔が透けて見えて鬱陶しい。これは中二病の変化形とでも言うべきあるあるスタイルで、やはり大学生ぐらいまでの陰キャ特有である。

後輩の女性VTuber達と百合的な関係を作るのが上手い事や、下ネタに執着する事もそうだが、やっている事が全体的に若年層向けなのだ。おまけにいちいち古臭い。
対象は昔の流行を知らないせいぜい20代中盤以下の若者、というところだろうか。30代以降のまともな大人の視聴に耐える物ではないし、それ以上の年齢であるにも関わらず彼女に心底入れ込んでいる視聴者は、一度自分の人生これでいいのか、と冷静に考えてみる事をお勧めする。

YouTube自体若者向けのプラットフォームのイメージがあるが、多数派である低品質なコンテンツがせいぜい若者ぐらいしか騙せない、というだけの話で、全世代の視聴に耐えるコンテンツというのは普通に強い。
月ノの数少ない、今後の課題と言う所だろうか。


→【 ③朝ノ瑠璃 】に続く